ポケモンのステータス(能力値)を決める値として種族値、個体値、努力値といった隠れたパラメータが存在します。いずれも公式用語ではありませんがポケモン対戦に参入する上で必ず耳にします。これら3つは3値と呼ばれておりポケモンを育成するために必ず覚えておきたい基礎知識です。今回はポケモンの育成の要となる3値について書いていきます。
ステータスの表記(H,A,B,C,D,S)
ポケモンのステータスの略称としてHABCDSというアルファベットが使用されます。
略称 | 能力 | 説明 |
---|---|---|
H | HP | ポケモンの体力を表す能力 |
A | 攻撃 | 物理攻撃に影響する能力 |
B | 防御 | 物理攻撃を抑えるのに影響する能力 |
C | 特攻 | 特殊攻撃に影響する能力 |
D | 特防 | 特殊攻撃を抑えるのに影響する能力 |
S | 素早さ | 1でも素早いポケモンが先制で行動 |
僕はダイヤモンド・パールからポケモン対戦に参入しましたが略称は当時と変わっていませんね。ポケモンの育成論や個体値測定など様々な場面で使用されますのでポケモン対戦をする方は必ず覚えておきたい項目です。
種族値
種族値とは?
種族値はポケモンの種類ごとに決められている数値です。例えば種族値を見ることでサンダース(素早さの種族値130)は素早さが早いポケモンだと分かったり、ヤドラン(素早さの種族値30)は素早さが遅いポケモンだと言うことが分かります。ポケモンの特徴を数値化したものです。
600族とは?
600族とは各能力値ごとの種族値を合計した値が600であるポケモンのことです。
表を見ていただければ分かるかと思いますがHP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さを合計した値が600になっています。合計種族値が600というのは全ポケモンの中でも相当高い値であるため人気の高いポケモンが多いです。
130族(◯◯族)とは?
特定の種族値が130であるポケモンのことを指します。特に素早さで用いられる場合が多くサンダースは素早さ種族値が130なので130族のうちの1匹といえます。また110族ならラティオスやゲンガーといった素早さ種族値が110のポケモンを意味することが多く数字に値した素早さ種族値を意味することが一般的となってきました。◯◯族抜き調整といって素早さが◯◯族のポケモンの最速の素早さより早くする努力値配分の調整が存在し育成論では度々言葉を目にすることになります。
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個体値
個体値とは?
個体値は生まれつきポケモンが持っている才能を表す数値です。同じレベル、同じ性格の同じ野生のポケモンを複数匹捕まえるとステータスに誤差があります。
同じポケモンを捕まえたのに何故ステータスが違うのか・・・
ポケモンを遊んだことがある方はこんな疑問を抱いたことはないでしょうか?
その答えとしてポケモンは個体値という隠しパラメータを持っているからです。
ポケモンには各能力(HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さ)で個体値が設定されており0〜31までの32段階で表されます。同じポケモンを捕まえたり孵化したりすると個体値(生まれ持った才能)が違うのでステータスも変わってくるんですね。
個体値が最大値の31のことをVと呼んでいます。よく何故Vって呼ぶの?といった疑問を見かけますが表を見ていただければVと呼ばれる理由が見えてくるのではないでしょうか?
僕達が普段日常で使用している数字は10進数という0〜9までの10種類の数字を組み合わせたものなのですがポケモンの個体値は32進数という0〜Vまでの32種類の記号を用いて表現されているんですね。
ちなみに個体値が30であることをUと呼びますのでVとUの意味だけ分かっていればOKです。「おうかん」の登場でUの意味が薄れつつありますが
サンムーンの発売当初話題になった4Vメタモン(※4Vメタモンで検索すると色々と出てきます)とはメタモンの能力値(HP,攻撃,防御,特攻,特防,素早さのいずれか)が4箇所の個体値が最大値31(V)であるという意味を表しています。5Vなら5箇所、6Vなら6箇所全ての個体値が最大値31(V)であるということを示しています。
先程出てきた略称(HABCDS)を用いてみるとHAVのポケモンのことはH(HP)とA(こうげき)の個体値がV(31)のポケモンであると表現できます。
個体値の調べ方
個体値はネット上で個体値を調べるツールを作成してくれている方がいるため利用すれば調べることができます。また、ポケモンのゲーム内でも「ジャッジ」機能を用いることで大まかな個体値は調べることが可能です。サンムーンにおける「ジャッジ」機能の使い方を少し見てみましょう。
ジャッジ機能を解禁する
サンムーンでジャッジ機能を使うには殿堂入り後卵を20個孵化した状態でバトルツリーに行きパソコンの隣りにいるエリートトレーナーに話しかけてください。ボックスにジャッジ機能が追加され6つの能力値の合計の範囲と各能力値の大まかな個体値が知ることができます。役目を果たしたジャッジさんはどこかへ行ってしまいました。
ジャッジのセリフ(サンムーン)
ジャッジのセリフ集(サンムーンバージョン)です。と言ってもしゃべるのはエリートトレーナーではなくてパソコンですけどね。
セリフ | 個体値の合計 |
---|---|
素晴らしい 能力! | 151〜186 |
相当 優秀な 能力 | 121〜150 |
平均 以上の 能力 | 91〜120 |
まずまずの 能力 | 0〜90 |
セリフ | 各個体値 |
---|---|
さいこう | 31(V) |
すばらしい | 30(U) |
すごくいい | 29〜26 |
かなりいい | 16〜25 |
まあまあ | 1〜15 |
ダメかも | 0(逆V) |
個体値の合計の最大値は能力値が6つあるので31×6=186です。4Vメタモンの場合だと個体値が4つの能力値で31なので31×4=124で最低でも個体値の合計が124以上あります。
ですのでジャッジのセリフは
・相当 優秀な能力(個体値の合計が121〜150)
または
・素晴らしい 能力!(個体値の合計が151〜186)
に当てはまることが確定します。そして4つの能力値でさいこう(個体値が31)になるはずですね。
ジャッジの使い方
では本当にそうなるのか見てみましょう。ジャッジ解禁後パソコンのボックスにジャッジという項目が追加されますので調べたいポケモンにカーソルを合わせたあとにジャッジを押しましょう。僕の捕まえた4Vメタモンがこちらです。
さいこうの値(個体値V)を4箇所持っていることと素晴らしい 能力!(個体値の合計が151〜186)であることが分かるかと思います。このようにしてジャッジを利用して個体値を調べることができます。ジャッジのセリフ集と自分の調べたいポケモンを照らし合わせてみてください。
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努力値
努力値とは?
努力値はポケモンを倒した際にもらえる基礎ポイントの数値です。オニスズメを1匹倒したら素早さの努力値が+1、コイルを1匹倒したら特攻の努力値が+1となります(乱入ポケモンは未考慮です)。努力値はポケモンのどの能力を伸ばすかを決める指標となるものです。
例えば物理攻撃の速攻型アタッカーのポケモンを育成したい場合は「攻撃」と「素早さ」に努力値を振り分け、相手の物理攻撃を耐える耐久型のポケモンを育成したい場合は「HP」と「防御」に努力値を振り分けることによってそれぞれポケモンが育成できます。同じポケモンを育てたとしても育て方次第で色々な戦術が可能というわけなんですね。
僕が育てたポケモンを例に挙げるとボーマンダというポケモン。相手のポケモンを攻撃することに特化した育成をしたパターンがこちら。
相手の攻撃を耐えつつじわじわとHPを削りながら耐えるように育成したパターンがこちらとなっています。
同じレベル100のボーマンダなのに全然ステータスが違うことが分かるかと思います。このようにポケモンの個性を出す育て方を出来るのが努力値を振るということなのです。ポケモントレーナーの発想次第で色々な戦術があるわけですね。
努力値は合計510まで振り分けることが出来て各能力値ごとで最大252(BW2以前までは255)まで振り分けることが可能です。最も一般的な努力値の振り分け方(努力値配分と呼びます)が「252・252・6(4)」となります。ある能力値2つに最大まで努力値を振り分けあまりの数値を他のステータスに振り分けるものです。
先程出てきた攻撃型のボーマンダは「こうげき」と「すばやさ」に252、余りを「とくこう」に4だけ努力値を振った典型的な努力値配分となっています。努力値を最大の252まで振ることを「極振り(ぶっぱ)」なんて呼んだりします。
「つよさをみる」からYボタンを押すことで育成したポケモンの努力値配分を見ることができます。青い部分が努力値をグラフ化したものです。赤枠で囲ったところが実はキラキラしているんですけど最大まで努力値を振り切った(252振りした)という意味を表しています。便利な時代になったものですね!
努力値の振り方(サンムーン)
努力値は野生のポケモンを倒してもらう
ドーピングアイテム(マックスアップやタウリンなど)を使用する
フェスサークル(バシバシパーク、カチカチランド、ドタバタハウス、バトルテーブル)を利用する
ポケリゾートの「わいわいリゾート」を利用する
サンムーンでは4通りの努力値の振り方があります。ドーピングアイテムに関しては各能力値で最大100までが限界です。環境を整えるまでに時間はかかりますがフェスサークルを活用すると最も早く努力値を振ることができます。
努力値のリセット(サンムーン)
努力値を下げる方法(リセット)もあります。なんかポケモンを育成したんだけどイマイチだったなあと思ったときにまた育成がし直せるということなんですね!
努力値を減らすきのみ(タポルのみやマトマのみなど)を使う。
フェスサークル(なつきカフェ、なつきパーラー)を利用する
サンムーンでは2通りのやり方で努力値を減らすことが可能です。僕としてはきのみを利用することが便利であるためこちらを推奨します。
きのみ | 下がる努力値 |
---|---|
ザロクのみ | HPの努力値が10下がる |
ネコブのみ | こうげきの努力値が10下がる |
タポルのみ | ぼうぎょの努力値が10下がる |
ロメのみ | とくこうの努力値が10下がる |
ウブのみ | とくぼうの努力値が10下がる |
マトマのみ | すばやさの努力値が10下がる |
ウラウラ島10番道路で手に入る(1日3個くらいなので日が変わることにチェック!)ので全て手に入れましょう。手に入れた後3DSの下画面にあるポケリゾートの「すくすくリゾート」できのみを地道に植えて増やしていきましょう。
はじめはポケリゾートの「のびのびリゾート」でポケマメをタッチして増やしパソコンのボックスにポケモンの数を増やしてポケリゾートをどんどん開発していきましょう。また努力値を下げるきのみはなつき度を上げる効果もあるためなつき進化の際にも有効に活用できます。
さいごに
おさらいの意味を兼ねて3値についてまとめます。
・個体値はポケモンの才能を表した数値
・努力値はポケモンの個性を出すために育成するときの数値
いかがでしたでしょうか。ポケモン対戦の基本的な知識の3値について書いてきました。意外とポケモンって奥が深いんですよね。初めはなんとなくでも理解していただけたらなーと思っています。種族値なんかはポケモンの名前をグーグルで検索しただけですぐに出てきますのでストーリー中に入れていたポケモンをチェックしてみると良いかもしれません。