どうもスーです。今回は「マンガでわかるニーチェ」の紹介です。前回紹介したマンガでわかるD
・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」と同じイラストレーターの方が描いていたため気になって購入しました。nevさんの作画は本当にきれいに描かれているので好きです。
本のあらすじ
漫画の構成は8章に分かれておりニーチェ哲学について学んでいきます。
2.安易な優しさや思いやりは相手を見下す自己満足にすぎない
3.肩書にすがって自分を大きく見せようとしない
4.人生とは瞬間を生きることの連続である
5.自分が「やりたい」と感じるものに価値があり、正しさがある
6.言い訳は挑戦を遠ざけ自分を弱くする
7.自分にとって「一番正しい選択」は身体が知っている
8.人生のすべてを受け入れすべてに価値を見出す
簡単なあらすじを紹介します。
レストラン「TORINO」で何となくアルバイトを続けこのままでは行けないと感じつつも日常を過ごしているフミ。
同僚や常連客と触れ合っていくうちにニーチェ哲学である「自分らしく生きる生き方」を学んでいくという物語です。
「まんがでわかるニーチェ」で分かったこと
ニーチェってどんな人?
ヨーロッパの王国プロセインの寒村に生まれた哲学者で「今」を強く、明るく生きるための哲学を打ち立てた人物です。ニーチェが断じた言葉「神は死んだ!」というのを聞いたことがある方はいるのではないでしょうか。
大事なものは大きく、大事でないものは小さく見える
私たちはたったひとつの世界に生きており、誰もが目にしている世界はひとつであると考えています。一般的な方なら世界はひとつであると考えるのが普通なのではないでしょうか。
この意見に対して真っ向から反対したのがニーチェという人物であります。ニーチェが考えるには「それぞれの人がそれぞれに異なった世界を見ているのが現実なのではないのだろうか」というものです。
「人は常に自分の視点から物事を見ている」
つまり、知識や経験、生活といった自分なりの事情から世界をみて重要だと思うものには"大きく“、大事ではないものに対しては”小さく“という判断を日々行っていることになります。
ひとつの事柄に対して人々が考える解釈や評価は人それぞれ異なります。結果として「これこそ公平で正しい」という解釈がなくなります。
「本当の自分」の答えは身体が知っている
ニーチェの考えは「人間の身体は、人間の意識や思考よりも賢明なもの」であるということです。身体は生きていくための統合と調整を常に正しく行っており生命として大切な選択を常に行い続けています。その人がどうあるべきか、どうするべきかは身体が知っているということなんですね。
頭(精神や知性)のなかで考える思いというのは「〇〇すべきだ」、「〇〇すべきではない」など道徳、倫理、社会的な常識(誰かにとって望ましい選択)に由来したものではないでしょうか。
それに対して身体で感じる思いというのは「〇〇したい」、「〇〇したくない」といった「今」「ここで」どうしたいかの素直な感覚(生命としての自分が望む選択)をしているんですね。
身体は正直者で自分自身のありのままの状態を示します。自分が「〇〇したくない」と思ったときには身体に必ず何らかのアクションが起こります。「本当の自分」に素直な気持ちになり身体に現れたアクションに従うことが大切となってきます。
人生を一瞬でも肯定できれば人生の全てを肯定できる
「こうすれば良かった」、「ああ言えば良かった」と過去ばかりを振り返って人生を無駄に送っている人は少なくないです。彼らは人生の中には「良い人生」と「悪い人生」があり、自分の「良い部分」を選択的に生かすことで「良い人生」に近づけると考えています。
それに対してニーチェは「今の自分は過去の自分から生まれてきたものだ」と現実的に考えます。辛いことや耐え難いことに遭遇するのが人生というものだし、それらもまた今の自分を形成している要素の一つです。見たくはない過去の自分から目を背けるのではなく、しんどいことも自分のものとして受け入れたとき、新しい強い自分がそこから生まれるのです。
人生は「すべてを否定する」か「すべてを愛する」かの二択しかありません。すべての困難や不遇に対して価値を見出すことができたとき前向きに、楽しく、明るく、強い人生が送られます。
「マンガでわかるニーチェ」の感想
率直な感想を言うと僕の心に結構刺さる内容でした。「身体は嘘をつかずに正直者で自分自身のありのままを示す。」というのはまさに僕に起こったことそのものです。自分の気持ちに素直になれず言いたいことが言えず溜め込んだ結果身体に悪影響を及ぼしてしまいました。「本当の自分」の答えはまさに自分の身体が知っているということを身をもって知りました。我慢ばかりしていないで欲望に忠実に生き楽しく過ごしていいんだと思いました。欲を出しすぎるのは危ないですけどね笑
運命は偶然なものだと思われていますが実は必然的に起こるものというのがニーチェの考えです。運命を切り開く行動をどのように捉えるのか自分自身で決めていくことが重要になってくるのかなと思いました。過去の出来事は全て財産だと思ってこれからに繋いでいきたい次第です。
最後に
今回はほんの一部だけ抜粋して取り上げましたが実際読んでいくと奥が深く今を強く生きる生き方が結構盛り込まれていました。脚注に出てくるニーチェの言葉は結構難しいものが多いですが解釈が非常に分かりやすかったです。「今」を強く「明るく」生きたい方はニーチェから学ぶと掴むものがあるはずです。
ではまた!!
◆マンガで分かるシリーズ感想